7月5日~6日の2日間、茨城県つくば市にある日本財団災害ボランティアトレーニングセンター(VTC)にて、「IVUSA(NPO法人国際ボランティア学生協会)」と「ぼ活!(日本財団ボランティアセンター)」の学生ボランティア向け合同合宿が開催されました。
本プログラムは、今後想定される災害に備え、災害ボランティア経験のある学生が、災害をより自分ごととして捉え、発災時にボランティアとして活躍できるスキルを身につけるとともに、学生同士で学び合い、交流を深めることを目的に実施されました。
日本最大級の学生ボランティア団体 IVUSA
IVUSAは「国際協力」「環境保護」「地域活性化」「災害救援」「子どもの教育支援」の5分野を軸に、国内外で幅広く活動を展開しています。特に災害救援においては、IVUSAに所属する多くの学生がボランティアとして全国の被災地で支援活動に携わっています。

これまでに、IVUSAとぼ活!は、令和6年能登半島地震をはじめとした数多くの被災地で連携し、支援活動を行ってきました。また、2025年3月に、災害ボランティアに特化したトレーニング施設「日本財団災害ボランティアセンタートレーニング(略称:VTC)」を開設したこともあり、このたび両団体による初めての合宿を実施しました。

4人の専門家を招き、エキスパートから専門技術を学ぶ
合宿では、4人の災害支援の専門家を講師としてお招きし、2日間にわたって専門技術のレクチャーと、これまでの活動経験を語るトークセッションを行いました。
【講師(五十音順、敬称略)】
・大塩さやか(公益社団法人ピースボート災害支援センター)
・川島浩義(特定非営利活動法人災害救援レスキューアシスト)
・黒澤司(DRT JAPAN)
・吉田信昭(縁の下のもぐら)




今回参加したのは、25人の学生ボランティア。全員が、災害ボランティアの参加経験があり、合宿開始直後から両団体の学生が積極的に交流する姿がみられました。


また、参加者はVTC施設内に宿泊し、宿泊・食事など講習以外の時間も一緒に過ごすことで自然と連帯感が生まれていきました。講習を通じて実践的な知識を学ぶだけでなく、「ともに学ぶ仲間とのつながりが貴重な経験になった」と語る参加者も多く、合宿を通じて得た学びと交流が、今後の災害ボランティア活動への大きな原動力となることが期待されます。
■ 担当者コメント
白鳥里桜(日本財団ボランティアセンター インターン生)
災害現場で活躍されている講師の方々から、直接お話を伺える貴重な機会に、学生たちは積極的に声をかけ質問し、学びを深めようとする姿が印象的でした。また、学生それぞれが、これまでの災害ボランティア経験と向き合いながら、「災害時に自分の命を守り、大切な人の命も助守るために、自分にできることは何か」「日頃からできることは何か」について真剣に考え、自分の言葉で語り合っている様子が見られました。
今回の合宿で生まれた学生同士のつながりが、誰かを救う一助となることを願っています。
■ 若者の力が、被災地を支える
災害現場では、行動力と体力に恵まれた学生ボランティアが、大きな力となっています。また、学生ボランティアが被災地を訪れ、地域の人と交流を持つことは、被災者を勇気付ける存在となることが多くあります。現場で求められるのは、知識やスキルだけでなく、目の前の人に寄り添う姿勢や、周囲と連携しながら動く力です。
日本財団ボランティアセンターでは、今後もIVUSAとの連携をさらに深めながら、全国の被災地で学生ボランティアが活躍できる機会の創出と育成に取り組んでいきます。