ボランティアに行く時はどんな服装がいいのでしょうか?

ボランティアに行く際、どんな服装や持ち物が必要か迷っていませんか。ボランティアの活動内容は様々で、それぞれのシーンに合わせた服装や持ち物が求められます。
この記事では、「被災地」「スポーツ」「自然の中で行う活動」の3つのシーンにおける服装・装備・持ち物について紹介します。
初めてボランティアに取り組む方向けに情報をまとめたので、学校行事の一環でボランティアに参加する高校生から、自主的にボランティアを考えている社会人まで、ぜひ活用してみてください。
被災地ボランティアの服装・装備・持ち物
まずは、被災地のボランティアを取り上げます。
報道の映像からも分かるように、特に大きな災害被災地では、家屋が崩れてがれきが散乱している場合や、道路をはじめとするインフラが壊れている場合があります。さらに、地震による災害現場では、余震が発生することもあります。
被災地ボランティアに参加するためには、こういった危険に対応できる準備が必要です。
今回は、被災地ボランティアのなかから、「震災の被災地」と「水害の被災地」でのボランティアに適した服装を紹介します。
震災被災地ボランティアの服装・装備・持ち物
まずは、「震災ボランティア」の服装・装備・持ち物についてそれぞれ説明します。
・服装
怪我の危険性を抑えるため、暑い夏の日であっても、肌を露出しない長袖・長ズボンを着用しましょう。靴は、安全靴や長靴のように、つま先がしっかり補強されているものをおすすめします。
また、気温や天候に応じて重ね着などで体温調節できるよう工夫したり、汗をかいたときに備えて着替えを用意するといいでしょう。
・装備
服装同様、怪我の危険性を抑える装備が求められます。ヘルメット、防塵マスク、タオル、踏み抜き防止のインソール、軍手、革やゴムなどの手袋を用意しましょう。手ぬぐいもあると便利です。
・持ち物
活動時に携帯するバッグ、飲み物、汚れたものを入れる袋、ウェットティッシュ、傘、モバイルバッテリー、常備薬などを用意すると安心です。また、万が一の怪我に備えて、応急セット(絆創膏など)や保険証の原本を用意しましょう。
被災地に来たボランティアがケガをすると、そのボランティアをお願いされた被災者の方も心を痛めます。ケガをしない万全の準備を心がけましょう。また、活動に支障が出ないように荷物の量を抑えるのもポイントです。
参加するボランティアの活動場所等により、上記に記載したもの以外にも必要とされるものがある場合があります。事前に、参加するボランティアの募集要項にしっかり目を通しておきましょう。
震災被災地ボランティアの服装の例
では、実際に能登半島地震の被災地現場で活動をしたボランティア参加者の服装を写真とともにご紹介します。


この写真は、能登半島地震ボランティアでの活動写真です。参加者は、がれきの撤去や片付けなどを行っています。
注目したいのは、彼らの服装です。震災被災地のボランティアでは夏冬問わず長袖で行うことが重要です。日差しが強く暑い日であっても、長袖長ズボンで長靴を着用します。また、安全のためのヘルメットや防塵マスクも身に着けます。
水害被災地ボランティアの服装・装備・持ち物
次に、「水害ボランティア」の服装・装備・持ち物についてそれぞれ説明します。
・服装
震災ボランティア同様、怪我の危険性を抑えるため、夏冬問わず長袖長ズボンを着用します。靴は、ひざ下まである長靴。泥出しといわれる、流入した土砂を建物から出す作業の際などは汚れても良いかっぱやレインウェアがあると役立ちます。
・装備
こちらも、怪我の危険性を抑えることがポイントになります。防塵マスク、ゴーグル、タオル、踏み抜き防止のインソール、ゴム製で厚手の軍手、そしてヘルメットを準備しましょう。
・持ち物
活動時に携帯するバッグ、飲み物、汚れたものを入れる袋、ウェットティッシュ、洗面用具、傘、モバイルバッテリー、常備薬などがあると安心です。また、万が一の怪我に備えて、応急セット(絆創膏など)や保険証の原本を用意しましょう。
震災ボランティアと同様、被災者の方のためにも、ケガをしない万全の準備を心がけましょう。また、活動に支障が出ないように荷物の量を抑えるのもポイントです。事前に、参加するボランティアの募集要項にしっかり目を通した上で、荷物を準備しましょう。
水害被災地ボランティアの服装の例

この画像は、奥能登豪雨のボランティアの様子です。水を含んだ土砂が流れ込んだ民家の泥出しなどが行われました。写真でも民家の周辺に堆積している土砂を撤去しています。
写真からも分かるように、水害の被災地は足元のぬかるみや濡れた土砂の撤去などを行うので、長袖長ズボンで濡れたり、汚れても問題のないレインウェアを着用しています。また、細菌などから体を守るためのマスクも着用しています。
スポーツボランティアの服装・装備・持ち物
スポーツボランティアとは、選手や大会を裏から支える役割を担うボランティアです。長時間屋外で活動することも多いスポーツ関連のボランティアには、どのような服装が適しているのでしょうか。
スポーツボランティアの服装・装備・持ち物
「スポーツボランティア」の服装・装備・持ち物についてそれぞれ説明します。
・服装
スポーツボランティアの服装で重要なことは、ジャージや履きなれた運動靴(スニーカー)など動きやすい格好にすることです。半袖、長袖はどちらでも構いません。
また、ウェアやTシャツ・ビブスが支給される場合があります。
・装備
必要に応じて、帽子やサングラスなどを着用しましょう。
・持ち物
タオルやレインウェア、メモを取るための筆記用具があると便利です。また、日差しが強い日であれば日焼け止めや熱中症予防のグッズ、寒い日であれば防寒着を準備しておきましょう。
車いすスポーツ体験補助ボランティアの服装の例

この写真は、東京都江東区で行われた車いすスポーツ体験補助ボランティアの活動写真です。支給されたビブスを着用しているのがボランティアです。
5月の中旬に行われたイベントで、最高気温は25℃以上と予報されたため、開催前日には熱中症対策をするように注意喚起がなされました。参加者は、半袖を着用したり、長袖をまくったりしています。
また、デニムなどの動きやすそうなパンツとスニーカーを着用しています。
MINATOシティハーフマラソンの服装の例

この写真は、2024年11月に東京都港区で行われた「MINATOシティハーフマラソン」の様子です。
当日は、最低気温が6℃、最高気温が18℃の予報でした。このイベントでは、支給されたボランティア用のウェアを着用する必要があったため、参加者はウェアの下に着用するもので寒さ対策をしていました。
自然の中で行うボランティアの服装・装備・持ち物
自然の中で行われるボランティアには様々ありますが、今回は「ゴミ拾いボランティア」と「植林活動ボランティア」について説明します。
自然の中で行うボランティアの服装
動きやすく、屋外の暑さや寒さに対応できる服装が基本です。その上で、虫が出るような森林の中であれば虫刺され防止の観点からも長袖を着用する、熱中症の可能性が高い時期は半袖・短パンを着用するなど、シーンに合わせて服装を選びましょう。
ゴミ拾いボランティアの装備・持ち物
「ゴミ拾いボランティア」の装備・持ち物についてそれぞれ説明します。
・装備
動きやすい履き慣れた靴を履くことが大切です。また、雨対策としてのカッパやウェア、日差し対策のための帽子を準備しておくとよいでしょう。
・持ち物
軍手、トング、ゴミ袋は、主催者が用意することも多いものですが、参加者側が用意する場合もあります。事前に、参加するボランティアの募集要項にしっかり目を通しておきましょう。
ゴミ拾いボランティアの服装の例

この写真は2023年8月に行われたNPO法人「海さくら」によるゴミ拾いです。
炎天下ということもあり、半袖姿が目立ちます。日焼け対策として、アームカバーを着用している参加者や帽子などを身に着けている参加者もいます。

続いては、NPO法人「海さくら」が行った2024年12月のゴミ拾いボランティアの写真です。
12月で気温が寒いため、ダウンなどアウターを着用している参加者の姿が見られます。靴は動きやすそうな運動靴。日差しの防止のために帽子を着用している方が多くいます。
植林活動ボランティアの装備・持ち物
続いて、「植林活動ボランティア」の装備・持ち物についてそれぞれ説明します。
・装備
雨対策としてウェアやカッパ、斜面でも滑りにくい厚底の靴(靴底がしっかりしたハイキングシューズやトレッキングシューズ)を用意しましょう。また、帽子やヘルメットも着用しましょう。
・持ち物
軍手を準備しましょう。予備も用意したり、手を枝などから保護するために革手袋を使ったりすることも有効です。
その他、参加するボランティアの募集要項にしっかり目を通して、必要なものを用意しましょう。
植林活動ボランティアの服装の例

この画像は、日本財団ボランティアセンターが開催し、マレーシアのボルネオ島で行われた「植林活動ボランティア」の様子です。
参加者は肌を守るため、長袖長ズボンを着用しています。また、枝木に触れても問題ないように、厚手の手袋を着用しています。
日差しを避ける帽子を着用し、首にはタオルを巻くなど、紫外線対策も行っています。
まとめ
ボランティアの服装は活動場所や気候・内容等によって変わります。どんな環境で何をするのかをイメージして、それに対応できる服装を考えましょう。また、募集要項に書かれている服装や注意事項をしっかりチェックしておきましょう。
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参考資料
・日本財団ボランティアセンター”よみがえれ珠洲!がれき撤去大作戦!~第9陣 能登半島地震 災害ボランティア~”https://vokatsu.jp/volunteer/1712567831322×993131943998259200(参照2025‐02‐21)
・日本財団ボランティアセンター”第5陣 災害ボランティア 令和6年奥能登豪雨”https://vokatsu.jp/volunteer/1736935669051×212908262846627840(参照2025‐02‐21)
・日本財団ボランティアセンター”CHIMERA GAMES Vol.9 日本財団HEROs車いすスポーツ体験サポート”https://vokatsu.jp/volunteer/1712211817722×345748063494864900(参照2025‐02‐21)
・日本財団ボランティアセンター”【ぼ活!チームで盛り上げよう】さいたまマラソンボランティア”https://vokatsu.jp/volunteer/1697792834890×716411439310438400(参照2025‐02‐21)
・日本財団ボランティアセンター”オランウータンの森 再生プロジェクト 第3陣”https://vokatsu.jp/volunteer/1713488080667×112438101327478780(参照2025‐02‐21)