来年いよいよ開催される2025年日本国際博覧会（開催期間：2025年4月13日〜 10月13日）、通称「大阪・関西万博」は世界中からたくさんの人やモノが集まる一大イベント。地球規模のさまざまな課題に取り組むために世界中から英知が集まる、時代の最先端が詰まった場所です。そんな大阪・関西万博のボランティア募集が開始され、現在募集中とのこと。では、万博ボランティアとは一体どんなことをするのでしょうか？ その魅力や活動内容などについて、公益社団法人２０２５年日本国際博覧会協会の松本剛志さん（ 会場運営局 来場者サービス部 ボランティア課長）にお話を伺ってきました。
万博とはどんなイベント？
「万博」は新しい技術や商品が生まれ、生活が便利になる「きっかけ」となる世界的なイベントです。古くは電話やエレベーターに始まり、電気自動車や動く歩道、新しいものではICチップ入り入場券やAED、ドライミストなどが万博を通じて世の中に浸透していきました。
5年に一度の開催で毎回開催都市が変わりますが、2025年の大阪・関西万博は、55年ぶりの大阪開催。 2005年に開催された愛・地球博に続き、20年ぶりに日本で開催される国際博覧会となります。持続可能な開発目標（SDGs）達成への貢献や、Society5.0（サイバー空間とフィジカル空間が融合した社会）の実現へ向け、150を越える国々の英知が結集し、新たなアイデアを創造・発信する場となることでしょう。そこには、今まで見たことのない新しい世界が待っています。
そんな「世界を変える」可能性のある一大イベントに参加できる大きなチャンスが、今回のボランティアなのです。
万博でのボランティア活動とは
ー万博のボランティに参加した場合、どんな活動をするのでしょうか？
松本さん（以下、松本）：会場の中で万博に訪れたお客様をおもてなししていただくことと、会場を訪れる前段階である空港や駅で大阪・関西などを訪れるお客様におもてなしをしていただくこと。大きくは、この2つの活動メニューをご用意しています。
これまでのドバイ万博や20年前の愛・地球博にも共通して言えることですが、ボランティアの方々には万博の「顔」となって、世界中から訪れる様々な来場者の方々におもてなしをしていただくことができますので、ある意味、一生に一度の機会と捉えてご参加していただける方も多くいらっしゃると思います。
ー具体的な万博ボランティアの活動内容を教えてください
松本：大阪・夢洲の会場内においては、来場者の案内や美化活動の補助、案内所や休憩所、救護所といった来場者のサービスを担う施設の運営サポートであったり、外国語を活かした様々な活動のサポートをしていただく予定です。
また、ゲートウェイである関西国際空港、大阪国際空港（伊丹空港）、主要駅などのまちなかでの活動では、万博の情報に加えて交通や観光情報のご案内をしていただきます。会場内の大阪ヘルスケアパビリオンにおいて、様々なご案内をしていただく活動もご用意しています。
主な活動場所
・大阪・関西万博会場内各所
・大阪ヘルスケアパビリオン
・大阪市内主要駅等
・関西国際空港
・大阪国際空港（伊丹空港）
会場やまちなかで。ボランティア活動の内容
来場者の案内・歓迎、美化活動のサポート
万博の来場者を歓迎し、ナビゲートします。ゲート前での歓迎や会場内での案内・誘導などをサポートします。
案内所や休憩所等の運営サポート
案内所や休憩所、救護所等の円滑な運営をサポートします。
外国語を活かした各種業務のサポート
世界各国から会場に訪れる来場者を外国語でおもてなしします。
まちなかでの観光情報の案内
遠方から訪れる人たちに、大阪・関西の魅力的なスポットを案内します。ご自身のおすすめ観光スポットやグルメ等も案内していただけます。
主要駅・空港等での交通案内
万博会場等への、電車・バスなどを利用した移動方法を案内します。
まちなかでの万博情報の案内
万博で人気を集めているパビリオンや期間限定イベントなど、最新情報を案内します。
万博ボランティアの意義・魅力
ー万博ボランティアの魅力、価値を教えてください
松本：なんといっても150以上の国や地域、世界中の方々と触れ合うことができる、ということが一番の魅力だと思います。
会場内はもちろん、駅、空港でも普段出会うことのない海外の方が多くいらっしゃいますし、日本全国から万博を楽しみに多くの方がお越しになると思います。そのような方々を多くの仲間とともにおもてなししていく中で、様々なコミュニケーションを図り、人と人との繋がりも広がっていくのではないでしょうか。
また、ご参加の際にはボランティアの方々に着用していただくオリジナルユニフォームをお貸しします。万博閉会後は、記念に差し上げますので、楽しみにされている方もおられるのではないでしょうか。
ー万博ボランティアを通してどんな経験、学びができますか？
松本：ボランティアの方々には、あくまでも「やりたい」という気持ちを形にしていただきたいと考えています。例えば、自分たちで何かを企画する。アイデアを出してディスカッションをし、みんなで合意形成を図って実行するというグループワークは、普段の生活とはまた違った学びの場になると思います。しかも、みんなで形にして実行したことは、必ず来場者等からの反応があります。そこで「次はこんな工夫をしてみよう！」 という新しいアイデアが出てくるといった、自発的かつ創造的な活動ができることも大きな特徴と言えると思います。
万博ボランティアは誰でも参加できますか？
ーボランティアに参加するための条件などはありますか？
松本：2025年4月1日時点で、満18歳以上の方、日本語による意思疎通が可能であること、面談・研修への参加が可能であり、1日あたり3～6時間程度、開催期間中に5日以上活動してくれる方であればどなたでも参加が可能です。
5日以上というところも、連続した日程でなくても問題ございません。例えば、一ケ月に1回、週末だけなど、ご都合のつくタイミングで気軽に参加いただければと思います。
ー障害があっても参加できますか？
松本：はい。どのような障害の方であっても、ご参加いただくことができます。配慮が必要な方は、お申し込みいただく際にその内容をおっしゃっていただける応募様式としていますので、ご自身がどんなことを望まれるかお聞かせいただければと思います。そのうえで、合理的配慮の観点から、支援内容について個々にご相談させていただく予定です。
ー応募に関して迷っていたり、躊躇している方へのサポートはありますか？
松本：応募にあたって不安に感じられるようなことがあれば、各所にてご相談を受け付けております。ボランティアセンター（大阪メトロ 堺筋本町駅に直結）に相談窓口がありますので、直接対面でもご相談いただけますし、専用のコールセンターも設けています。また、大阪府内の各地で定期的に説明会も開催し、様々なご質問をお受けできるような機会を設定しております。相談窓口、コールセンター、説明会、この3つの中でアクセスしやすいところにお問い合わせなどいただければと思います。
ー友人や家族と一緒に参加することはできますか？
松本：もちろん可能です。4人までならグループで応募いただくことができます。お申し込みの際、希望する活動内容を全員同じにすることも可能ですし、4人で申し込んで4人とも違う活動を希望することもできます。みなさまお誘い合わせのうえ、ぜひご応募ください。心よりお待ちしております。
大阪・関西万博ボランティア募集要項
活動期間：2025年4月13日(日)～10月13日(月・祝)
活動時間：1日当たり3～6時間程度 / 期間中5日以上の活動で応募可能です
※連続した日程でなくても参加可能
募集期間：現在〜2024年 4月30日(火)締め切り
募集人数：大阪・関西万博ボランティア全体で約20,000人
※会場内での活動で約10,000人、まちなかや大阪ヘルスケアパビリオンの活動で約10,000人を予定。会場内及びまちなか等で、それぞれ5日以上活動すれば、両方に応募可能
募集条件：・2025年4月1日時点で、満18歳以上の方
- ・日本語による会話（意思疎通）が可能であること
- ・面談、研修への参加が可能であること
（特別な資格やスキルは必要ありません）
応募単位：個人又はグループ(2～4人)による応募が可能 詳細は、HP（https://www.expo2025.or.jp/sponsorship/volunteer/）、または大阪・関西万博ボランティアコールセンター（TEL 0570-036-035）まで